間歇的口腔食道経管栄養法の研修がありました。
こんにちは。
有隣病院リハビリテーション室ブログ係です。
7月12日に当院のリハビリテーション専門医である兼子尚久医師に、勉強会を行っていただきました。
今回の研修テーマは「間歇的口腔食道経管栄養法について」です。
脳梗塞などで飲み込む力が弱くなった方や誤嚥の危険性が高い方が栄養を補給するための方法として経管栄養が一つの選択肢として挙げられます。今回はその経管栄養の中でも間歇的口腔食道経管栄養法についての勉強会でした。
間歇的口腔食道経管栄養法の間歇的とは「断続性の」や「途切れ途切れの」という意味です。
その名のとおり、飲み込む力が弱くなってしまった患者様に対して、持続的には経管を入れず、栄養注入のたびに口からチューブを挿入し、注入終了後はチューブを抜去する方法のことです。
鼻から胃までチューブを挿入する経鼻経管栄養と違い、栄養注入時以外はチューブを挿入していないので、嚥下訓練が行いやすいことが大きなメリットとしてあげられます。
飲み込む力に関しては足や手の筋肉と同じく、使う機会が減ると衰えてきてしまいます。そのため、その訓練を行いやすいことは飲み込む力を使う頻度も増えるため、その分嚥下機能の向上が望めます。
経管栄養に関しては今回の研修テーマである間歇的口腔食道経管栄養法の他に経鼻経管栄養、胃ろう、腸ろうなどの方法があります。今回の勉強会を通して、患者様の現在の嚥下機能はもちろん嚥下機能の予後や認知機能、退院後の生活等も考慮し選択することが必要だと感じました。
近年ではリハビリにおいて、栄養が重要視されています。患者様の身体機能・認知機能に加え、トイレや着替えなど日常的に必要な動作、また退院後の社会参加において、最大限に高めることのできるような栄養管理が大事とされています。
今回、リハ栄養に関しても、再度考えることのできるいい機会になりました。
当院では定期的に今回のような勉強会や研修を実施しています。今後も病院全体のレベルアップに繋げていきたいと思います。
有隣病院リハビリテーション室ブログ係